【究通宝鑑】秋月の水

秋月之水、母旺水相、表裏晶瑩。

秋月の水は、その状態がよく、金(母)に生じられとても清らかである。もし秋の金が直接水と相生の関係なら、この状態が「金白水清」である。

 得金助則能澄清。
 月令さえあれば金が水を生じると勘違いしがちだが、実は天干に庚辛金がないと酉月の酉は天干の壬癸水を生じることはできず、ここでは状態が良いだけ、水が清らかで透き通っているとしか言えない。

逢土旺則而混濁。
秋月の水はどんなに清らかで透き通っていても土旺に逢うと(ここでの土は己土を指す)。己土であるだけでも、その水を汚してしまう。なぜなら己土は土が重く水分をたくさん含んでいる為、濁流と化す恐れがある。己土は土旺に逢うと氾濫の恐れがあり、その氾濫を止めることができない。

火多而財盛(太過不宜)
水は火を財とするが、この財は必ずしも自分のものではなく、日干が水である必要がある。もし水が日干の水でなく、其の他八字の原神でもなければ強い火に遇うとこの時の財は日主本人の財とは言えない。水が父親を代表すると、父親がその財を得ることになる。

 究通宝鑑の原文を解釈する文はネット上でも数多く存在しているが、
 作者によってその内容は微妙に変わっていることがわかる。
 実践を重ねていくことによる意見違いと思うが、
 私はどの意見も一理あると尊重したい。

木盛則子榮(中和為利)
 ここでの原文では「木盛則子榮」となっているが、他では「木重則妻栄」となっていたりもする。日干の水が秋月の水のことを指して、ここでの子は木で、妻は財であり火と考えられる。秋日は元々火が旺盛でない為、質量も悪い。もし木が財を生じたとすると、その財の質量が改善され「榮」となる。

 日干の火が秋月の場合、水が重く、
 月令である秋の金が財となり官殺(水)を生じてしまう為、
 氾濫の恐れがある又は災いが起こる恐れがある。

叠叠逢土,始得清平之意
 ここでは戊土を指していて、水が重く土に逢い己土と混ざり濁流となり、氾濫の恐れがあるに対して戊土が水を剋制する為、氾濫による災害を防ぐことができる。つまり戊土であれば平和を保つことができる。


以上、秋月の水について簡単に語って見た。

 このブログを書くに当たって、 

 中国と台湾の究通宝鑑の原文を基に自分の考えを書き込むうちに、他の作者と内容が似ていたり、又は全く違う解釈になっている場合も考えられるが、
 他の方の解釈を否定するつもりで書いていないことと、単に自分が悟ったことを書いているブログであることを強調する。